棚の隙間

自分の好きなものを綴っていきたいと思います。

今月のおすすめ本 2023.8月号『親といるとなぜか苦しい』リンジー・C・ギブソン著 岩田佳代子訳

まわりの人たちは家族の愛やつながりを明るく語るのに、なぜ自分は孤独を感じるのか。(中略)親から受けたつらい思いや混乱から、どうやって子どもは立ちなおっていけばいいのだろうか。著者 リンジー・C・ギブソン

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 偶々、目に入って購入した本。自分の家族は平凡だと思っていたが、この本を読んで自分はもしかしたら、未熟な親に育てられたのではないかと思った。自分は親に気を遣って話をしていたような気がするし、家族で不機嫌な人がいたらなだめて居たような気がする。しかも、家族の不機嫌は大抵親で、私がその不機嫌さを背負っていたと思う。それは本来、本人の問題で私がすることではなかったのかなとこの本を読んで思った。 親に素直に相談することは出来なかったし、自分の意見が否定されていたような気がする。考えると色々当てはまることが多かった。また、自分は内在化タイプに当てはまることが多かった。

 困難な親を持つと、子供は二つのスタイルになると書かれていた。外在化と内在化である。(どんなタイプなのかは、本書で確認して欲しい)今まで、自分のスタイルというか、生き方は自分の性格からくるものだと思っていた。例えば、誰かと分かり合いたいとか、助けをうまく求めることが出来ないとか、自分の感情を素直に表せないとか。それは全部、自分のせいだと考えていた。だが、それは自分が未熟な親に育てられた影響があるのかと自分を確認することが出来た。

 この本には、未熟な親から自由になる考え方や方法も載っている。その中で、距離を置いて観察するということは役に立っているような気がする。内在化タイプは、人に奉仕をしすぎる傾向があり、自分の感情を見失いがちだと書かれていた。確かに、家族が不機嫌だと嫌だという気持ちよりも、何とかしなくてはと思うようになっていた。そこから自由になるためには、まずは距離を置いて、観察する。試しに、実践した見たが自分の気持ちを確認できたことや、これは自分の問題ではないと思うことが出来た。そのほかにも、自分が本来持っている自由について書かれている。

 親との関係に悩むまでとはいかなくても、家族に対して少しモヤモヤしている人も読んでみて、自分がどんなことにモヤモヤしているのか考えるきっかけになると思う。