棚の隙間

自分の好きなものを綴っていきたいと思います。

今月のおすすめ本 5月号 「マンガでわかるLGBTQ+」パレットーク著 マンガ:ケイカ

 自分の無知で誰かを傷付けてしまった時、私はとても罪悪感を感じる。言った言葉を思い出すし、罪悪感で一杯になる。所詮は、傷付けた側の言い訳にしかならないかもしれない。でも、無知で誰かを傷付けることはしたくない。

 先日、ニュースで取り上げられた記事で気になったものがあった。(以下、記事)

news.yahoo.co.jp

 ニュースが取り上げられる前に、私は本を読んだ。以下、hontoサイトからのリンク。

honto.jp

 元々パレットークTwitterアカウントをフォローしていて、そこで漫画を読んでいた。LGBTQ+について良く知らないと思ってフォローしたのがきっかけだった。今回、本が刊行されていると聞いて、早速購入した。LGBTQ+を考える上での知識も書かれているが、LGBTQ+の人たちの体験談、法律が書かれている。また、男らしさ、女らしさについて考える章もある。

 私がこの本を読んで良かったなと思ったのが、法律的な観点でのLGBTQ+の人たちが置かれている現状を知ることができたこと。特に、パートナーシップ制度は自分が知っていたこともあって、驚いたこともあった。私の制度の捉え方は、同性同士の結婚ができる制度で、何処でも籍を入れられると思っていた。だが、実際はそうではなくて、そもそもパートナーシップ制度は結婚ではない。だから、税制の優遇などの保障も受けられないということを初めて知った。しかも、国の法律ではないからできる場所とできない場所がある。

 自由な選択ができることが多様性のある社会ではないかと思う。でも、仮にあなたはLGBTQ+だから、色々なことが出来ないんですと言われたら?選択の自由すら与えられていない。それは、居場所を奪うことと同じではないかなと思う。多様性を目指すならば、法律や社会的な偏見に囚われず自由な選択が出来るようにすることだと私は思う。

 もう一つ、私がこの本を読んでよかったなと思ったのが、私の考え方をもっと深めることができたこと。この本で、結婚して子供がいない姉の話をしていた女性の漫画あった。ニュース記事で、同性婚は種の保存に背くという発言で私は自分の家族を思い出した。親戚で、子供のいない夫婦がいる。私は結婚もしていないし、子供もいない。結婚する予定もない。ニュースに取り上げられていた発言は、LGBTQ+の人たちだけではなく、すべての人に対する差別的なものでもあると思う。モデルケースがあって、そこに誰かを当てはめて、当てはまらなければ排除していく社会は絶対に多様にはならない。 

 この本は、一人一人が出来ることを考えるきっかけをくれる。私も、パレットークの記事をリツイートしたり、本を読んでいきたいと思う。