棚の隙間

自分の好きなものを綴っていきたいと思います。

今月のおすすめ本 5月号 『Shrink 精神科医ヨワイ』七海仁原作 月子漫画

 こんばんは。感染症が収束する気配を見せず、先行きが不安です。何となく、本を読む気になれなくて、スマホやアニメを観る日々を送ってしまっています。

 さて、今日ご紹介するのは漫画です。以下、サイトです。

grandjump.shueisha.co.jp

 私がこの漫画に出会ったのは、偶々です。精神科医を話題した漫画ということで、興味を持ち、読んでみました。タイトル通り、精神科医のヨワイ先生が出会う人を治療していくお話です。

 優しいタッチの絵で、ヨワイ先生の人の良さが伝わってくるので、ほっとします。加えて、私はこの漫画で魅力的だなと感じたのは、患者さん本人と周りの人の感情を描いていることだと思います。作中、患者さんが自身の病を受け入れることが出来なかったり、周りの人に自分の感情・病気が理解されなかったりするところも描かれていました。その中で、ヨワイ先生は患者さんと向き合っていきます。その姿を見て、今の社会で必要とされている職業だなと感じました。

 私は、日本は生きずらい国だなと思います。私だけそう思うのかもしれませんが。そう思ってしまうのは、日常でそういうサインみたいなものを大なり小なり受けている、見ているからなのかなと思います。作中、自分の娘がある病だと分かり、母親は激怒します。自分が一番、娘のことを分かっていると言い張ります。ヨワイ先生は、苦しみは主観で、娘さんが苦しんでいればそれは紛れもない事実だと言うシーンがあり、ああ、成程と感じました。苦しいと思う事、悲しいと思う事、いろんな感情は主観で、事実なんだと思いました。そこに個人の評価なんて関係ない。日本が生きずらいと思うのは、感情という事実に評価をしてしまうことが多々あるからなのかなと思います。思えば、義務教育からそういった事実に対して、色々な人が評価を下して、また私も下していたような気がします。良く相手のことを考えましょうとか、思いやりを持ちましょうと学校で教えますが、この本を読んで思いやりとか、他人のことを考えるのは相手の感情に評価とかを下さないことなのかなと思いました。同時に、人と向き合うことというのは難しいなと思います。自分の感情をさらけ出すって、結構難しいと思います。友達や家族に言って、心配かけそうで嫌だなって思う人もいると思います。そうなると、どんどん苦しくなる。そんなときに、多くの人が選択の一つとして精神科医に相談するということが出来ればいいな、とこの漫画を読んで思いました。それから、Shrinkの意味を説明しませんでしたが、気になる方はぜひ、漫画を読んでみてください。

 長文、失礼しました。おやすみなさい。