棚の隙間

自分の好きなものを綴っていきたいと思います。

今月のおすすめ本 3月号 『戦争は女の顔をしていない』原作:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ 監修:速水螺旋人 マンガ:小梅けいと

 こんにちは、ご無沙汰しております。感染症の収まる気配がなく、早く沢山の人にワクチンが供給できればいいなと思う日々です。

 さて、今日は漫画をご紹介したいと思います。原作は、岩波書店から出版されている本ですが、今回ご紹介するのは原作本のコミカライズ版です。以下、岩波書店のサイトです。

www.iwanami.co.jp

 

 第二次世界大戦中にソ連では、女性が戦場に出ていました。著者は、実際に戦場に出ていた女性たちに聞き取りをして、その声を本にしたそうです。以下、コミカライズ版のサイトになります。

www.kadokawa.co.jp

 

 コミカライズを読むまで、原作も、女性が戦場に出ていたことも知りませんでした。戦争というと、私は原爆だったり、空襲を思い浮かべます。実際に経験したことはないですが、戦うのは男性で女性は救護をするというイメージがありました。でも、この漫画に出てくる女性たちは戦場に出て、戦っていました。戦争がなければ、学校に通ったり、愛する誰かと結婚して幸せに暮らす。そういう人生が送れたような人たちばかりです。勿論、どの世界も戦争がなれば、幸せな人生を送ることができたと思います。ただ、私は女性が戦場に出て、敵を倒すということを実際にしていた、ということがあまりにも衝撃的でした。もしかしたら、この本に出てくる女性たちだけではなく、私の知らないどこかで戦場にでた女性もいるかもしれません。

 どのエピソードも私の中では、衝撃的でした。戦場で洗濯をする班で、あかぎれやヘトヘトになりながらも洗い続けた女性たち、軍医として働きながらも夫を失った女性、戦争が終わり家で寝ていても、物音がしただけでパニックになってしまう女性。他にも戦場を経験した女性たちの声があります。声を一つ一つ丁寧に取材して、本にすることは大変なことだったと思います。でも、それがなければきっと、私は戦争とは男性が戦うものと認識していたと思います。もう一つ、私が思ったのは、どの国にも「」がいるということです。一度戦いが始まると、止められないし、相手のことを敵だと認識することが常だと思います。相手を倒さなければ、自分がやられてしまうから何も考えずに攻撃する。相手にも自分と同じように家族がいて、誰かが帰りを待っていることを忘れている。もし、そんなことを考えていたら、敵を倒せなくてしまうから。戦場というのは、そういう所なのだと思うと、とても悲しくなりました。今もどこかで、戦争はあると思います。でも、私は人類はいい加減、を見るべきだと思います。そこにはどんな人がいて、どんな生活をして、どんな生き方をして、どんな風に過ごしているのか。敵としてでなく、名前のある人たちがそこで生きていることを私たち人類は、もっと学ぶべきだなと改めて思います。

 長々すみません。久しぶりの投稿で、文章がおかしい所があるかもしれませんが、よろしくれば読書の参考にしてくだされば有難いです。