棚の隙間

自分の好きなものを綴っていきたいと思います。

今月のおすすめ本 9月号 『恋人たちはせーので光る』最果タヒ著

 こんばんは、気温が下がり秋が来たのだなと感じるこの頃です。さて、今月のおすすめ本は、最果タヒ『恋人たちはせーので光る』です。以下、出版社のサイトです。

http://www.littlemore.co.jp/store/products/detail.php?product_id=1010

 

 昨年あたりに購入して、今までずっと読まないで本棚にしまっていました。ただ、今月に入り、何故か読みたくなり読むことになりました。著者の言葉と、感性が私は好きなので、今回もああ、いい詩だなと思いながら読んでいました。著者の言葉には、生と死が絡み合って紡がれているのですが、今回の詩集はそのことを強く感じられる作品でした。世の中が殺伐としているから、余計に感じたのかもしれません。

 悲しくなったり、苦しくなることが多いなと感じる時があったとして、その時、何か思い出せる詩が頭の中で浮かぶといいなと思っています。人によっては、誰かの言葉だったり、ドラマやアニメの言葉、好きな歌の歌詞だったりするかもしれません。私も思い出したりするのですが、中々気持ちが落ち着かないことが多々あります。この本を読んだとき、もしかしたら丁度、そういう時だったのかもしれません。

 この本は、ちょっと残酷です。表現とかではなくて、ストレートに生、死、愛を伝えてきます。だから、胸が苦しくなるし、読み進めるのが大変でした。同時に、私はこんな詩は書けないなと感じました。私自身、趣味で詩作をしていますが、こんな風に胸が苦しくなる詩は書けないと思います。(いずれ書けるようになりたいですが笑)詩に対して、難しいイメージが人によってはあるかもしれません。ですが、私は最果タヒさんの本に出会って、詩を書き始めました。タヒさんだけはなくても、悲しくなったり、苦しくなったりしたとき、頭に思い浮かぶ詩があれば、人は救われることがあるのではないか?とこの本を読んでいて感じました。この本だけではなく、最果さんの作品はいくつもあるので、是非読んでみてください。少しでも、詩が広まりますように。長文、失礼しました。おやすみなさい。